- 初めに -
最近、苦情対応についてのお問い合わせが多く、ISOのマネジメント規格がありますとお答えすると、
意外とびっくりされております。
特に、ISO9001認証企業では、顧客満足向上には、欠かせない取り組みだと思います。
なかでも、金融・保険・製造・食品・飲料メ-カーが積極的に取り組んでおり、今後は、通信販売
・コールセンター・IT・物流などの事業者への拡大が予想されます。
ISO10002は、他のISOマネジメント規格と同様に、PDCAサイクルを採用しています。
既にISOの仕組みを構築されている企業では導入しやすく、なかでもISO9001とは要求項目が整合して
いるため、更なる品質向上・顧客満足向上策として活用できます。
ここで顧客とは、一般的には消費者全般をさしますが、自社の従業員がヘビーユーザのはずですので
従業員満足が重要なファクターになります。
というのは、会社/体制/商品の実情は、従事する従業員が一番よく知ってる訳で、この埋もれている
問題、苦言、要望が、ひょっとした拍子にネット上に流れます。
クレーム処理というと、単なる苦情処理ととられそうですが、クレームの語源は"苦情"ではなく、"要望"です。
規格書では、"クレーム = 苦情"となっていますが、"要望"のほか"お礼、賛辞"も含まれます。
クレームを認識・把握し、適切な対策を講じることで、問題点の排除・低減が可能となります。
また、苦情を“顧客の要望”としてプラスに転じることで、製品・サービス品質の向上や開発のヒントになり得ます。
ISO1002は、苦情対応の結果の良し悪しを評価するのではなく、苦情の情報が全社的に共有され、潜在的な問題点を
洗い出し、次なる苦情の発生を未然に防ぐ行動に繋げるというプロセスを明確にします
品質マネジメント-顧客満足-
組織における苦情対応の指針
ISO10002 : 2004 JIS Q 10002:2005(CMS)
近年、企業の社会的責任(CSR)が強く要求されており、その取り組みの一環として顧客満足を高める動きが
広がっています。
製品やサービスのめまぐるしい発展の中、顧客からの苦情も多様化してきており、この苦情に対して的確に対応
することが、顧客満足の向上、ひいては企業価値の向上につながるとして、苦情対応のフレームワークである
ISO10002に取り組む企業が急増しています。
■ ISO10002 の ISOファミリー
■ モンスタークレーマー、もっと怖いサイレントクレーマー
いわゆるモンスターなんとかも困り者ですが、不満を持ちながら、何も言わないで去っていく『サイレント・クレーマー』こそ、一番恐れなけれぱならないと言われています。
感謝や賛辞といった、プラスの声も、クレームの一種です。苦情にどう対応するのかという側面以外に、感謝に対してもどう対応するのかもご一緒に、取り組む必要があります。
■ 苦情は顧客の要望 = クレームのある場所にはニーズがある
苦情とは、組織に対する不満足の表明です。
苦情をコントロールできなければ、信用やブランドの失墜を招き、業績への多大な影響を及ぼし、
経営を脅かす重大な問題に発展する可能性もあります。
失われた信頼を取り戻すには、膨大な時間と労力そして資金を費やさなくてはなりません。
苦情は一見、企業にとってマイナス因子のようですが、苦情を認識・把握し、適切な対策を講じる
ことで、問題点の排除・低減が可能となります。
また、苦情を“顧客の要望”としてプラスに転じることで、製品・サービス品質の向上や開発のヒントになり得ます。
■ 苦情対応は 個人対応から組織対応へ
ISO10002では、組織全体での苦情対応マネジメントが求められており、構築したマネジメントシステムを運用し、継続的改善を施しながらレベルアップさせることで、苦情をウイークポイントから強みに転換することが可能な取り組みです。
■ 苦情対応のフレームワーク
苦情対応のフレームワークであるISO10002とは、苦情対応に関する国際規格であり、
消費者保護・顧客満足(CS)の観点から、組織が苦情を適切かつ迅速に処理するために
必要なプロセスを構築・運営していくためのガイドライン(指針)です。
■ コンプライアンス経営との関連性 (法令遵守)
■ 消費者保護を目的としたマネジメントシステム 3点セット
ISO1002は、苦情対応の結果の良し悪しを評価するのではなく、苦情の情報が全社的に共有され、
潜在的な問題点を洗い出し、次なる苦情の発生を未然に防ぐ行動に繋げるというプロセスを明確にします
■ ISO10002(CMS)の構築手順
1. 苦情対応に関する組織体制の確立
2. 苦情対応プロセスの導入
(1) 現状を把握し問題点を抽出する
(2) 不足又は改善が必要な手順を整備する
① 苦情対応方針
② 苦情対応目標
③ 苦情対応マネジメントマニュアル
④ 苦情対応手順
⑤ 内部監査手順
(3) 導入教育・訓練を実施する
(4) 運用を開始し維持・改善を継続する
■ 導入結果 (メリット)
■ ISO9001など 他のマネジメントシステムとの関連性
ISO10002は、他のISOマネジメント規格と同様に、PDCAサイクルを採用しています。
既にISOの仕組みを構築されている企業では導入しやすく、なかでもISO9001とは要求項目が整合しているため、
更なる品質向上・顧客満足向上策として活用できます。
■ 適用対象となる組織
ISO10002は、組織の規模や産業分野、公民問わず顧客満足向上を目指すあらゆる組織で導入可能です。
なかでも、金融・保険・製造・食品・飲料メ-カーが積極的に取り組んでおり、今後は、通信販売・コール
センター・IT・物流などの事業者への拡大が予想されます。
■ 自己適合宣言と適合認証
名称は「品質マネジメント-顧客満足-組織における苦情対応の指針」となっています。
名称にもあるように、要求事項ではなく、指針です。
従って、第三者機関による認証を目的とはしていませんが、第三者機関の認証を取得することも可能です。
また、第三者機関の認証をうけず、自己適合宣言をしても良いことになっています
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受付時間10~17時)
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